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HOTELなのに、泊まれない!? …そこは、大衆酒場“パブ”
10.10.01
HOTELと書いてあるので、「今晩泊まれるかな?」と思って入ってみると、そこは宿泊できるホテルではなかった!?
そんな思いもよらぬことが起こってしまう、不思議の国オーストラリア(笑)。
実は・・・・・・・
オーストラリアではお酒を飲むためのパブのことを『PUB』ではなく、『HOTEL』としているところが多いのです。
それはなぜか?
オーストラリアでは、西洋人が入植し始めた頃の開拓時代、夜遅くまでお酒を売ってはいけないという法律がありました。
とはいえ、宿泊施設に限り、宿泊者に対してであれば、食事と共にお酒を販売することが認められるという抜け道があったのです!
そこで、酒場はこぞって上階や離れに簡易宿泊施設を設け、名称を『HOTEL』とし、夜遅くまでお酒を出せるようにしたのだとか。
現在はこの法律は撤廃されていますが、今も昔の名残りで『PUB』ではなく、宿泊施設はなくとも『HOTEL』としているところがほとんどなのです。
中には、昔のスタイルのまま営業を続けている店も結構残っており、お泊り可能なパブも健在。
飲んで、そのままベッドへ直行!てなこともできてしまうわけです。
オーストラリアのパブは、イギリスのパブ・スタイルを踏襲していますが、どちらかというとトタン屋根のチャチで簡易な建物も多く、イギリスのように重厚感のある建物のところは、それほど多くありません。
とはいえ、田舎町には、開拓時代の佇まいをそのままに残し、1800年代から営業を続けるヒストリック・パブ(歴史あるパブ)がいくつも残っています。
荒れ果てた大地を開拓してきた男達がロマンを語り合った老舗パブで、当時に思いを馳せながら地ビールを一杯♪
な~んて、なかなかオツな体験もできますよ!
…思いもよらぬ不思議満載の国オーストラリアに住んで早12年。おいしいワインやビール、お酒のお供、
そして、思いがけず(!)お洒落なバーなど等、お酒にまつわる話題をさくっとご紹介していきたいと思っています。
どうぞご贔屓に♪ 平野美紀…
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