今月のカクテル
ウイスキーカクテル

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今月のカクテル
ウイスキーカクテル

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提供:Drink Planet 編集部

日本のウイスキー消費量は、この10年間でおよそ8割近く増加。(国税庁)
その人気ぶりは、国内蒸溜所の新規開設数をみても、国産ウイスキーの輸出量をみても明らかです。

英国の飲料専門誌「Drinks International」が毎年発表している「The bestselling classic cocktails at the world's best bars 2024」においても、ウイスキーのカクテルは、2位がオールドファッションド、6位はウイスキーサワー、12位にマンハッタンと、上位安定の人気ぶりです。

そこで今月はウイスキーカクテルを取り上げます。

オールドファッションドは古臭い?

なぜ、こんな名前が付いたのかって?

オールドファッションドは、その名の通り、伝統的なスタイルを重視していますが、時代遅れで古臭いのではなく、懐かしさやクラシックな魅力を称賛していると言えます。
昔ながらの良さを楽しむという感覚が反映された呼び名なのです。

オールドファッションドは、1690年頃に、ロンドンの薬剤師リチャード・ストーンがつくったビターズと共に、1700年代半ばまでブランデーやジンと共に楽しまれていました。一方、アメリカではウイスキーと混ぜてストレートで提供され、“ウイスキーカクテル”として人気が広まっていきました。

その後、ひねりや華やかさを加えるのが大好きなバーテンダーたちによって、シンプルな“ウイスキーカクテル”にレモンピールを飾ったり、アブサンやシャルトリューズなどのリキュールを加えたものまで登場し始めました。

そんな中で、“昔ながらのウイスキーカクテル“を、と注文し始めた人々がいて、「オールドファッションド」という名前が誕生したという訳です。

オールドファッションド:6つの要素

オールドファッションドは、ウイスキー、砂糖、ビターズから成るシンプルなカクテルゆえに、バーテンダー独自の考えや感性を表現できる楽しみがあります。
そのポイントが6つ。
① バーボンかライウイスキーか、あるいは両方か
② 角砂糖かシュガーシロップか
③ フルーツはどうするのか
オレンジ、レモン、マラスキーノチェリーを飾るのは、禁酒法時代頃からだと言われていますが、イギリスでは流行らなかったようです。「真面目な人は、オールドファッションドにはフルーツを飾らない」という説もあるんだとか(笑)
④ グラスでステアか、ミキシンググラスでステアか
⑤ どんなビターズを使うのか
⑥ どんな氷を使うのか

マンハッタン:謎だらけの誕生説

オールドファッションドと並んで親しまれているウイスキーカクテルがマンハッタン。

マンハッタンの誕生には多くの説が存在します。

最も知られているのは、1874年にニューヨークの「マンハッタン・クラブ」で開かれたパーティーのために作られたという説。
実は、このパーティのためという訳ではないようですが、クラブの記録によると「アメリカンウイスキー、イタリアンベルモット、アンゴスチュラビターズ」でつくられた食前酒が提供されたことは確認されているようです。

そして、今、最も信憑性のある話としては、1860年代に、ブロードウェイでバー「マンハッタン・イン」を経営するジョン・ブラック氏が、このカクテルを考案し、自分のバーの名前にちなんで「マンハッタン」と名付けたというもの。

マンハッタン:シンプル&ドライへ

マンハッタンの初期(1891年)のレシピは、ウイスキー 2/3、ベルモット 1/3、ビターズ 2 dashes、ガムシロップ 2dashes、アブサン 1dash、マラスキーノも加えられていたようです。

ウイスキーはといえば、この頃はただ「ウイスキー」と記載があるのみだから悩ましい。
ニューヨークはライウイスキーを好む街だったので、恐らくマンハッタンはライウイスキーがベースであった可能性が高いと推測。

その後何十年かの間に、ガムシロップとアブサンは省略され、マラスキーノリキュールは、マラスキーノチェリーに代わって登場。ビターズは、当時入手しやすかったアンゴスチュラビターズが広く使われデフォルトに。

マンハッタンにとって、ベルモットの選択は重要。
ベルモットがドライかスイートかでドライマンハッタンかスイートマンハッタンに。両方を使うとパーフェクトマンハッタン。
最近では、サンフランシスコで生まれた「ブラックマンハッタン」が注目されています。それは、スイートベルモットの代わりにアマーロを使ったもの。(納得!)

マンハッタンも、オールドファッションド同様にバーテンダーの数だけバリエーションも豊富。
ゲストの好みによっても更に多様に。
それなら、フローズンマンハッタンもあり!?

今月のカクテル

今月のトップ画像は、独自性豊かにアレンジされたマンハッタン3点をご紹介。

<左>
カクテル名 / バーテンダー名: Cherry Bonbon Manhattanチェリーボンボンマンハッタンby Hirofumi Tanakamaru/田中丸博文さん
バー名: Chocolaterie & Bar ROND-POINT/東京・中野
マラスキーノチェリーではなく、ショコラティエが手がけたチョコレートチェリーを飾った独自性あふれるマンハッタン

<中>
カクテル名 / バーテンダー名: Manhattan マンハッタンby Matsuo Tamiko/松尾民子さん
バー名: Bar Landscape/東京・銀座
完璧なアマーロとの融合で複雑味を表現した一杯

<右>
カクテル名 / バーテンダー名: Roasted Green Tea Manhattan焙煎ほうじ茶のマンハッタン by Noma Shingo/野間真吾さん
バー名:The Bar Top Note Ⅲ/広島
アンゴスチュラビターズの代わりに使った黒糖シロップが、ほうじ茶の香りと自然の甘さを引き立て役に

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