SPECIAL FEATURE特別取材
ミクターズの人気の秘密に迫る、
3人のプロフェッショナルにインタビュー!
[vol.02] -
山本圭介さん(KSK Rad entertainment)/Leo Robitschekさん(The NoMad)
#Special Feature
文:Drink Planet編集部
東京・新宿の「ジェレマイア」ほか、京都「BEE'S KNEES」など話題のバーを手掛ける山本圭介さん。
2人のバーテンダーに鮮烈な印象を残したミクターズ。
Q:初めてミクターズを口にしたときの印象を教えてください。どんなバーボンだと思われましたか?
山本:
初めてミクターズを口にしたのは、シンガポールの「D.Bespoke」だったと思います。
ボディの輪郭がしっかりとした、骨太でリッチなバーボンだなというのが第一印象で、自分が作りたいカクテルによく合うなと感じました。
私の地元である横浜は、アメリカのカルチャーがいち早く流入してきた土地柄ゆえ、他のエリアに比べてバーボンが好まれる傾向がありますが、ここまでリッチなバーボンをカクテルに使うことは少ないように思います。だからこそ、カクテルに使いたいと思いました。
レオ:
正確な日付を覚えていないのですが、ジョー・マリオッコ(ミクターズ社のオーナー)が僕にこれを紹介してくれたのは、2008年ごろだったと思います。
初めてテイスティングして、その味わいに興奮して思わず笑ってしまったことを覚えています。
ミクターズに対しての私の第一印象は、「おいしい」そして「コストパフォーマンスに優れている」ということでした。
けれど、歴史やものづくりの背景を探ってみると、さらに奥深いバーボンであることがわかります。
彼らのゴールは、彼らが造りうる最高のウイスキーを造ること。過去に失われてしまったアメリカンウイスキーのスタイルを蘇らせたり、はたまた全く新しい手法を完成させてみたり、古典から実験的なものまで、どちらにも軸足を置いているところが面白いですね。
そしてサイズと芸術性のどちらをも追求しようとしています。ものづくりの全ての工程を透明化するなど、チャレンジングで前衛的な企業姿勢にも敬意を抱いています。
ニューヨーク出身で、現在はThe NoMad LONDONのバーディレクターを務めるLeo Robitschekさん(左)と、The NoMadのスタッフたち。
バーテンダーが考える最上の飲み方。
Q:どのような飲み方がおすすめですか?
レオ:
そうですね、用途は幅広いですよ。ストレートで、ロックで、カクテルで。どれもおすすめです。
山本:
カクテルには大きく分けて2つのスタイルがあります。
一つはベーススピリッツとさまざまな副材料を調和させ、そのハーモニーを味わうカクテル。もう一つは、オールドファッションドのように副材料でベーススピリッツの味わいや余韻をしっかり強調するカクテルです。
ミクターズがマッチするのは後者ですが、オンザロックでじっくり味わいたいというシーンにもぴったり。氷が溶けても伸びたと感じさせず、長く楽しめるからです。
自宅では、ミクターズのキャラメルやバニラを思わせるアロマに合わせてチョコレートやチュロスを用意して、オンザロックでじっくりとミクターズを楽しむことが多いですね。
ミクターズとチュロスのペアリングというとびっくりするかもしれませんが、チュロスの甘さって、ミクターズの、トーストを思わせる香ばしさやキャラメル系の甘さの中にあるシトラス感と合うんです。
チュロスに負けない骨太なボディや甘いアロマが、チュロスの油っぽさを洗い流し、リッチな余韻がいつまでも続く。このペアリング、ぜひ試してみてください。
創作者:山本圭介「ファットマンズ ファッションド」(オールドファッションドのツイスト)&「ニューヨーク・サンガリーサワー」(ニューヨーク・サワーのツイスト)
ミクターズベースのシグネチャーカクテル。
Q:バーではどんなカクテルに使っていますか? おすすめのカクテルを教えてください。
山本:
ミクターズを使うのは、オールドファッションドなど、ベーススピリッツがカクテル全体の味わいの決め手となるようなロックスタイルのカクテル、またはマンハッタンのようなショートカクテルです。
ベーススピリッツを他の素材と同調させて飲みやすく仕上げるようなカクテルは、ミクターズ向きではないと言えます。
シンプルを極めたカクテルこそ、ベースの味わいが大切。そんな当たり前のことを再認識させてくれます。
1つ目はオールドファッションドをツイストした「ファットマンズ ファッションド」。
ミクターズにピーナッツバター、メープルシロップ、ベーコンをインフューズドし、ステアで仕上げたカクテルです。オールドファッションド・スタイルのカクテルはシンプルになりすぎてしまうので、バターワッフルにメープルベーコンとピーナッツバターを合わせたガーニッシュを添えています。
店名でおわかりのように、うちはジェリー・トーマスをコンセプトにしているのですが(ジェレマイアはジェリーの本名)、恰幅の良かったジェリーがメンバーだった「Fat Men’s Association」にちなんで、アメリカで好まれるメープル、ベーコン、ワッフル、ピーナッツバターといった、パンチの効いたガーニッシュで、バニラのアロマやキャラメルを思わせるミクターズの甘みを捉えてみました。
もう1つは「ニューヨーク・サンガリーサワー」。「ニューヨーク・サワー」のツイストです。
ミルクウォッシュドなどクラリファイドの技法を使ったカクテルを確立したのはジェリー・トーマスだと言われていますが、彼はワインにスパイスを移し込んだサンガリーを作り、それでニューヨークサワーを作っていたといいます。
そんなジェリーにオマージュをささげる「ニューヨーク・サンガリーサワー」は、ミクターズのなかにあるシトラスのニュアンスに、ピーチパーリンカやルバーブビターズといった、いかにもアメリカらしい香りを加えて仕上げます。
創作者 :Leo Robitschek :「American in Rome」&「Cobnut Old Fashioned 」
レオ:
今日は私たち「The NoMad LONDON」から2つのカクテルをご紹介します。
1つは、「The NoMad」のクラシックになったカクテル「American in Rome」。
もう1つは最近オープンした新店「Common Decency」のオープニングに用意したレシピ、「Cobnut Old Fashioned 」。
「American in Rome」はウイスキーサワーのツイスト。ミクターズのなかの胡椒とドライフルーツを思わせるアタックは、アマーロの苦味、オレンジのニュアンスと完璧に調和します。
「Cobnut Old Fashioned 」は、ライ麦の滑らかさとマッチするトーストしたコブナッツ(イギリスで取れるヘーゼルナッツの一種)の香ばしさが印象的。
オリーブオイルをインフューズドしたミクターズは、カクテルにみずみずしさと独特のテクスチャーを与えてくれます。
ミクターズが秘める、ハウスバーボンとしての可能性。
Q:バーテンダー、バーオーナーとして、ハウスバーボンとしてのミクターズのポテンシャルについてご意見をお聞かせください。
山本:
そうですね、うちではバーボンソーダにもミクターズを使っています。
ストレートにしろ水割りにしろ、シンプルな飲み方こそ、ベーススピリッツの飲み方が生きてきます。
というわけで、うちでもハウスバーボンをミクターズに切り替える予定です。海外からのお客さまが多いバーやホテルバーでは、ミクターズのような高級志向のバーボンが好まれるのではないでしょうか。
レオ:
私たちはハウスバーボンとしてミクターズUS★1バーボンウイスキーとミクターズUS★1ライウイスキーを使っています。
クラシックを表現できるバーボンをお探しなら、ミクターズと同じ価格帯でこれ以上の選択肢はありません。
私たちの店でこの2つの銘柄をフィーチャーできることを、とても幸運に思っています。
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