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仏版バルサミコ酢なんて言わせない!
極上ヴィネガー「ボーム・ド・ブトヴィル」。
#World Topics
Keiko Sumino Leblanc(パリ在住)
工場の目の前に広がるユニ・ブランのぶどう畑。©️Keiko sumino-leblanc
場所はコニャック、ブトヴィル村。
銘酒コニャックのぶどう産地でも最上級とされるグランド・シャンパーニュのプルミエクリュに格付けされたぶどう畑が、一面に広がる土地だ。
丘の上には村のランドマークである中世の古城、ブトヴィル城の遺跡がそびえている。
この丘の中腹に、ボーム・ド・ブトヴィル(Baume de Bouteville)の製造工場がある。
工場というよりは、アトリエと呼びたくなる可愛らしい佇まいだが、この小さな工場内で、ボーム・ド・ブトヴィルは1つ1つ手づくりで製造されている。
その工程はまず、10km圏内で生産されたプルミエクリュのユニ・ブランのムスト(果皮や種を含む果汁)を探しにゆくことから始まる。
最良のコンディションで収穫されたユニ・ブランのムストを厳選して工場に持ち帰り、一部を契約ワインメーカーに持ち込みヴィネガーを製造してもらう(※蔵付き酵母で製造するため、酵母を添加することはまずない)。
工場内に確保したムストは、奥の工房にある銅鍋でゆっくりと加熱。
この時の温度はモデナのバルサミコ酢のレシピに倣い、78℃を超えてはならない。
次に、加熱して糖度を整えた液体をステンレスタンクに移し、6ヶ月間休ませる。
その後おりを抜き、コニャックに使われていたオーク樽に詰め、コニャックと同じようにシェ(貯蔵庫)に並べ、熟成させる。
「ボーム・ド・ブトヴィルNo.6」 は6年間、「ボーム・ド・ブトヴィルNo.10」は10年以上、コニャック樽で寝かせたボームを、醸造責任者のジャン=シャルル・ディニャック氏(Jean-Charles Dignac)がワインメーカーから持ち帰ったヴィネガーとアサンブラージュし、完成させる。
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