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分解・再構築を経て その先のカクテル世界へ。＜後編＞

INTERVIEWバーテンダーインタビュー

分解・再構築を経て
その先のカクテル世界へ。＜後編＞

#Interview

Yukio Yoshinari by「BAR Le Salon」

独学でバーテンディングを学んできた「Bar Le Salon」の吉成幸男さん。自らも「カクテルが売り」という、そのカクテルについて話を聞いてみた。吉成さんが考えるカクテル哲学とは？

文：

前編でも述べたように、吉成さんのバーにはメニューはない。

「バーテンダーは美容師と同じだと思うんです。お客さまが望んだものを、プロの技を駆使して提供する。ですからメニューは置かず、会話の中からお客さまの本当に望むものを探っていくべきだと思います。

それに、お客さまが知らないことを提案して、お客さまのカクテルの世界を広げてあげることも、バーテンダーの重要な仕事だと思います。メニューがあると、お客さまも無難なところに落ち着いてしまいますので……」

そんななか、吉成さんが提案するのは、圧倒的にカクテルだ。

モルトやハードリカーの類も揃えてはいるが、やはりカクテルが最も力を発揮できるという。

「カクテルをつくる仕事は、バーテンダーにとって一番楽しい作業ですから……。クリエイティブですし、こんなカクテルをつくってお客さまに喜んでほしい、驚いてほしい、というのは根源的なモチベーションになりますね」

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